森林ガラス 把手付きジャグ
¥ 9,000 税込
商品コード: sg038
ヴァルトグラスの把手付きジャグです。
ヴァルトグラスとは森林(wald)を意味し、森林の中に設置された窯で作られたグラスの総称です。
ヴァルトグラスは、アルカリ源として森の植物を焼いた灰(主成分はカリと石灰)を用いている点に特徴があります。
ドイツなどでは中世より、ヴァルトグラスが広く作られていました。
灰の中に含まれる鉄分などで黄緑色や青緑色がかっています。
そしてそれは主に大衆向けに量産されました。
15世紀から17世紀にかけシュタンゲングラスやレーマー杯などが多く作られ、ライン川の下流域のオランダにおいても作られました。
把手付きジャグは15、16 世紀ごろからドイツで作り出された、蒸留酒を容れる器です。
胴部についているプランツは、中世においてフォークがなく、ナイフと手掴みで食事をしていた時代、食肉油まみれの手で握る際の滑り止めとして発展しました。
本来、滑り止めとしての実用目的のものですが、そこに光が溜まったり反射したりしてガラスを美しく見せる効果がございます。
今回、出品のお品はその中世のジャグを忠実に復刻したものと思われます。
手造りゆえの口縁の微妙な歪みや、不安定な炉温度ゆえの気泡等、宙吹きガラスならではの素朴さが、温かみを感じさせます。
まさに民藝硝子と云えましょう。
状態は欠けやひびもなく良好です。
作品サイズ・高13.5㎝ 口径5.0㎝