金銅観音菩薩立像 新羅時代
¥ 850,000 税込
商品コード: kg042
【金銅観音菩薩立像 新羅時代】の名品です。
観音様はすらりとした長身痩躯で、手足が伸びやかに配されています。
少しだけ腰を捻じ、幾分腹部を前に出し、やわらかな衣を身にまとい、
脚部が浮き出た着衣の表現は優美です。
お顔は端正且つ憂いを含み、慈悲に満ちた優しい表情をされています。
お顔の頭上に頂く天冠台の正面には化仏(けぶつ)があります。
化仏とは衆生を救うために、その人の器<素質>に応じて、色々に形を変えて現れる仏身の意です。
宝髷(ほうけい)は単髻(たんけい)で、お顔正面の髪際(はっさい)も毛彫りが施されています。
首には二筋の三道(さんどう)が表わされています。
胸には瓔珞(ようらく)をお付けになっています。
やわらかな裳は脚部に纏(まと)わりつくようには優美な曲線を描いています。
降ろした右手は長く、与願印です。
左手は屈臂して、人差し指と小指を立てた印を結ばれています。
条帛(じょうはく)は左肩から右脇腹に斜めに掛け、端を前面に垂らす珍しい形態です。
天衣(てんね)は、両肩から左右に分かれ、裳裾まで垂下しています。
天衣が裳裾の下に潜り込む珍しい形態をしています。
蓮華座は円形の受座があり、その下に簡素化された反花(かえりばな)があります。
最下部には円型の框座(かまちざ)がございます。
像背には頭光を取り付けるための枘(ほぞ)が出ています。
その下部から長円形のハバキの孔が開いています。
ハバキの開口部を嵌金(はめがね)で塞ぐのを省略したものです。
天衣と石帯と条帛が優美に交差し、胴と腕との間にできる空間が、この像に立体的な
存在感を与えています。
芸術的とも呼べる作風は美術品としての価値も高いものがございます。
像全面には全体に鍍金も多く残っており、この時代のものとしてはひじょうに珍しく希少です。
滅多に出ない素晴らしいお品ですので、この機会をお見逃しなく。
作品サイズ・高さ26㎝ 台座径8.6㎝ 銅造鍍金 箱あり