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金銅観音菩薩立像 白鳳時代
¥ 1,800,000 税込
商品コード： nb059
上半身は裸で、やや腹を突き出した、両脚の短い童子形の体軀です。
重厚な面貌、あるいは両臂をしぼつた直立的な姿勢には古様な表現が残っています。
体軀は飛鳥時代に見られたような、生硬なところは消え、柔らかみが現れ、衣の襞も自然味が増してきているようです。
髻(もとどり)は単髻(たんけい)です。
頭上には、唐草をあしらった大ぶりの三面頭飾が付けられています。
正面頭飾に化仏(けぶつ)が付けられているので、この像が観音菩薩であることを示しています。
童顔を残しながらも、厳しさを内に秘めた、威厳すら感じさせるお顔をされています。
頭上の天冠台下部の髪際(はっさい)には毛筋彫が施されています。
後頭部には頭光の為の枘(ほぞ)が残ります。
天冠台の左右からは、天冠帯が肩を通り臂まで垂下しています。
天衣(てんね)は、腹前と膝前で二重にUの字を描き、両腕から蓮台に垂下しています。
天衣の端は魚鰭状で大きく、ダイナミックな雰囲気を醸し出しています。
豪華な瓔珞(ようらく)は、胸から腹を通り膝下に掛かり華麗です。
屈臂した両手には、右手に宝珠、左手に水瓶を持っています。
像身にあっては、冠帯の縁、瓔珞、裳の縁、石帯の縁に複連点文が施されています。
蓮肉の縁と八角框(かまち)座の縁には連点文が施されています。
このように装飾性がひじょうに高い観音像と云えるでしょう。
丸鏨(たがね)を使っての装飾性豊かな瓔珞などには、飛鳥にない新しい感覚の表現がみられるようです。
各部は輪郭を明確に表し、入念に仕上げているのが特色である。
裳の折り返しや裾先部が意匠的な形をみせており、衣文の構成も装飾性を増しています。
重厚且つ端麗な観音像であると申せましょう。
鍍金もよく残っており、状態は良好です。
名品の香りが致します。
このお品は、某芸術大学教授の収集品でありましたが、ご親族のご依頼により、出品させて頂いております。
作品サイズ・全高43.5㎝ 框座幅15×15㎝ 重量 約3.5㎏ 銅造鍍金 箱あり