金銅如来立像 統一新羅時代
¥ 380,000 税込
商品コード: kg050
古拙の微小を浮かべた慈悲に満ちたお顔をされています。
頭部は地髪部と肉髻部からなり、螺髪も表されています。
右手は施無畏印、左手は与願印を結ばれています。
納衣(のうえ)はインド・ガンダーラ式の両肩を、着衣で覆う通肩(つうけん)です。
全体に衣文線が軽やかに表現されています。
正面にU字形の衣文を繰り返し、その下の裳裾は立体的な表現で量感を出しています。
台座は反花(かえりばな)で、最下部の四角の框座(かまちざ)には、礼盤座(らいばんざ)のような格狭間が設けられています。
舟型の光背は凝った造りになっています。
頭光部と身光部は唐草文の透かし、周縁部は火焔文となっています。
緑青も吹いていますが、全体的に鍍金も良く残っております。
今回のお品は小金銅仏と呼ばれる、個人的な「念持仏」或いは「懐中仏」として造られたものと考えられます。
小金銅仏はその愛らしさ故に人々を魅了しますが、魅力のもうひとつの大きな理由は「金銅」という材質にあるのでしょう。
小像としては他の材料でも造られたであろうし、木造のものも残ってはいますが、
それらは永年の間に壊れてしまったものが多く、現在我々が目にする小像のほとんどが小金銅仏です。
金銅仏は銅という材質の持つ重みから来る存在感があるうえに、更に鍍金が施されて金色に輝く仏像は、より高価なものとして、またその美しさ故に神秘的で高貴なものとして人々の心を捉えるのではないでしょうか。
当初、念持仏として金銅の材質が好まれた理由もそこにあると想像できます。
作品サイズ・高さ33.5㎝ 台座10×7㎝ 重量1.5kg 箱あり