金銅阿弥陀如来立像 鎌倉時代
¥ 450,000 税込
商品コード: NB076
すらりとした長身痩軀の阿弥陀如来です。
頭部から足元まで均整のとれた全体像をもち、面相は端正に整えられています。
頭部の地髪(ぢはつ)部と肉髻(にっけい)部には、螺髪(らほつ)が精緻に施されています。
肉髻部の地髪部の接する正面中央に螺髪より少し大きい玉状の肉髻珠も表されています。
この肉髻珠は如来の知恵の光明を表しています。
お顔の表情は優しげで且つ精彩があります。
長い眉と切れ長の眼、微笑を浮かべるような口唇部の表情など、本像特有の面相がとても印象的です。
通肩(つうけん)の納衣(のうえ)は優雅に体幹部を覆い、腹前から両脚部に刻み出された衣文にも変化を見せ、彫りの深度も適度で絶妙です。
衣文処理は変化に富んでいて形式化しておらず、右手の袖が腹前の衣文に掛かる部分など巧みに表現されています。
両手の印相は、右手は施無畏(せむい)印で左手は与願印です。
手指は繊細な造りです。左右とも第二指が欠失しています。
蓮華座の受座に足を揃えてお立ちになっています。
受座上面縁周りには丸鏨(たがね)で連珠文が打たれています。
その下部に請花(うけばな)が、その下には反花(かえりばな)があり楕円形の框(かまち)座があります。
框座には鏨による連点文が装飾されています。
像背面に光背(頭光)の枘穴の痕跡が認められます。
本像は善光寺式阿弥陀像の影響が感じられますが、独尊像として鎌倉期に造立されたもののようです。
鍍金は所々に残っています。
像容のひじょうに美しいシルエットと精緻な作行は格調を感じさせます。
まさに名品の香りが致します。
作品サイズ・高さ23.5㎝ 台座直径6.5×5.7㎝ 重量903g 箱あり