金銅菩薩立像 飛鳥時代
¥ 1,200,000 税込
商品コード: nb079
飛鳥時代の金銅菩薩立像の名品です。
左右対称の像容で、胸前で宝珠を執ります。
頭上に双髻(そうけい)を結い、その側面は烏帽子(えぼし)のように若干前のめりになっています。
お顔はやや面長で、慈悲に満ちた優しいお顔をされています。
本像は奈良・興福院(こんぶいん)の金銅菩薩立像と像容がよく似ています。
また法隆寺献納宝物191号の摩耶夫人像に通ずる趣きがあります。
特にその眉や鼻の形、上瞼にふくらみを付け、目は上瞼から下瞼へ至る段差面で表わし輪郭を明瞭にしない点、小鼻の両脇や口の周辺を全体に窪ませる肉付けなど、両者共通するものがあるようです。
首に、二条の連点文の打たれた頸飾をゆるやかに掛けて、肩で天衣に重なっているのは珍しいと云えましょう。
天衣は背面でU字形に垂下せず、肩掛けのように両肩を覆って、正面下方の膝前で二重V字状に交叉して両腕に掛かっています。
その先の鰭状の表現は段を一段造るのみで、体側に沿って垂下し、天衣先の張り出しも控えめです。
手の下に見えるV字状の裳の折り返しの一部、あるいは腰帯と思われる衣の表現が珍しいです。。
このような変化は、本像が白鳳時代に近づいていることを示しているようです。
後頭部に頭光用の枘が残ります。
全体に美しい鍍金が残っています。
作品サイズ・高さ27cm 蓮華座幅8×8㎝ 重量1kg 箱あり