アストロラーベ 古代天文科学機器
¥ 52,000 税込
商品コード: sg046
実物大(直径20㎝)の、とても存在感のあるブラス製のアストロラーベです。
このアストロラーベ(Astrolabe )は平面アストロラーベとも呼ばれ、古代の天文学者や占星術者が用いた天体観測用の機器であり、古代のアナログ・コンピュータでもあったわけです。
アストロラーベの用途は多岐にわたり、太陽、月、惑星、恒星の位置測定および予測、ある経度と現地時刻の変換、測量、三角測量に使われました。
アストロラーベは古代ギリシアで発明されたと考えられていますが、ギリシア文明衰退後は主にアラビア文化圏で、もっぱらメッカの位置を算出決定する目的で使用されていたといいます。
イスラムとヨーロッパの天文学では天宮図を作成するのに用いられました。
アストロラーベの構造は蜘蛛の巣(mater )と呼ばれる中空の円盤と、その中にはめ込まれたティンパン(tympans )と呼ばれる平らな板からなっています。
メーターの裏にはアストロラーベの多岐にわたる応用に役立つ比率などの数値が刻まれていることが多く、それらの数値は製作者によって異なりますが、時間を換算するための曲線、特定の月の日にちを黄道上の太陽の位置に変換するカレンダー、三角法の比、裏面を1周する360度の目盛りなどが見られます。
アストロラーベは現代における星座早見盤の原型といえるのではないでしょうか。。
たしかにアストロラーベはどこからどこまで科学的な測定器械で実用品にもかかわらず、独特な機能美を持っているので、いつごろからか、時計などと同じように、骨董品としても珍重されだしたようです。
作家の澁澤龍彦氏の著書「ヨーロッパの乳房」の中で、氏はこのアストロラーベに言及されています。また氏の書斎にも飾られていましたね。
映画「薔薇の名前」でウイリアム修道士(ショーン・コネリー)がアストロラーベで天体を観測するシーンもありました。
フェルメールの名画『天文学者』(ルーヴル美術館)には、天体観測に用いる様々な器械が描き込まれていますがこのうち、テーブル上の天球儀の手前、布に少し隠れてアストロラーベを置いてあるのがわかります。『天文学者』が描かれた1670年代でも、アストロラーベは天体観測のために不可欠であり、天文学者のステイタス・シンボルでもあったようにその起源は古いんですね。
今回、出品させて頂くお品はその西洋のアストロラーベのとても良く出来たリプロダクション(復刻)です。
このような実物大で、細部まで精緻に造られたものは、滅多にございませんので、この機会をお見逃しなく。
天文趣味、理科系、ブンダーカンマー系の書斎やお部屋によく似合う、存在感のあるアイテムですね。
作品サイズ・最大幅24.5cm 直径20cm 材質・ブラス(真鍮) 紐・木製台附属








